受注の実績照会の使い方
受注の実績照会では、1つの受注にかかったコストを、予測と実績の両方のデータを見ることができます。
また、外注・購入品・材料のコストも含めたコストと、受注金額を比較して粗利を計算します。
予め登録しておくデータは多くなりますが、きっちり登録していれば、値決めや予実管理に役立てることができます。
受注の実績照会へのアクセス方法
受注の実績照会は、受注マスタV2・受注マスタV2EDIの右クリックメニューよりアクセスできます。
実績照会を表示したい受注データの上で右クリックし、表示されるメニューから実績照会をクリックします。
実績照会に必要な情報について
受注登録をしただけでは、あまりたくさんの情報を実績照会に表示することができません。
手配前にアクセスすると、以下のような状態になっています。
この画面を充実させるには、事前に登録が必要なデータがあります。
一つずつご紹介します。
工程チャージと標準時間について
作業にかかるコストを計算するには、工程チャージの登録が必要です。
工程チャージは工程マスタより登録します。
編集したいデータの上でダブルクリック、もしくは、一行選択した状態で上の編集ボタンをクリックします。
チャージの欄に、一時間あたりにかかるおおよそのコストを入力し、保存します。
また、製品マスタV2にて工程の標準時間を登録しておくことで、チャージと標準時間から計算された値が予算として表示されます。
製品マスタV2にアクセスします。
対象のデータの上で右クリックし、製品の編集をクリックします。
編集画面が表示されたら、工程タブに切り替えて工程の標準時間を入力し、保存します。
製作数が1つの場合の時間を入力してください。
それぞれ入力すると、予測時間と予測コストが表示されます。
外注費について
工程の中に外注に出す作業がある場合、外注の手配を行うと実績照会に表示されます。
未手配外注リストV2へアクセスします。
対象の工程の上で右クリックし、外注指示の編集をクリックします。
外注金額と外注先に入力し保存します。
このとき入力した金額は、一つあたりではなく合計金額として実績照会に反映されます。
購入品、材料のコストについて
購入品や材料の発注を受注に連携しておくと、そのコストも実績照会に反映されます。
受注に連携させる方法は二つあります。
1.実績照会の画面から発注情報を紐つける方法。
2.製品のBOMに登録しておき、購入品や材料の発注時に受注と連携する方法。
1.実績照会の画面から発注情報を紐つける方法
材料・購入品コストのところにある編集ボタンをクリックします。
モーダルウインドウが表示されますので、購入品、または材料のタブをクリックで切り替えて選択します。
発注情報を検索し、対象の行をダブルクリックすると、上部に追加されます。
購入品と材料の両方を、まとめて複数個追加できます。
背景が濃いグレーになっている行は、既に別の受注に紐つけられている発注情報ですので、追加できません。
間違って追加してしまった場合は×ボタンで削除できます。
追加が完了したら登録ボタンをクリックします。
モーダルウインドウが閉じ、画面が更新されると、購入品・材料コストが反映されます。
2.製品のBOMに登録しておき、購入品や材料の発注時に受注と連携する方法
まずは製品マスタV2にアクセスします。
対象の製品の上で右クリックし、構成管理V2をクリックします。
対象のBOMをクリックします。
購入品・材料を追加したい製品をクリックしてから、下の表より対象の購入品・材料をダブルクリックします。
追加されたら、構成数を変更します。(材料は構成数が設定できず、全て1になります)
この画面は自動保存ですので、変更するたびに保存されており保存ボタンはありません。
次に購入品or材料発注登録を行います。ここから購入品を例にします。
購入品発注リストV2にアクセスします。
新規ボタンをクリックします。
下の表よりBOMに追加した購入品を選択し、数量、発注金額を入力し、連携ボタンをクリックします。
この購入品を含む受注が全て表示されますので、対象の受注をクリックします。
受注連携ができましたので、登録ボタンをクリックします。
実績照会に購入品が反映されました。
作業の実績を登録する
通常どおり着手、完了登録を行うと、製作時間を計算して、実績時間に表示されるようになります。
共同作業の場合、同じ工程が複数回表示されます。
不良発生率について
製作の途中で不良があった場合、不良発生履歴に登録しておくと、この受注に関する不良発生率が実績照会に表示されます。
不良登録へアクセスします。
工程バーコードをスキャンします。
複数ある場合はまとめて登録することができます。
発生の原因や、発生個数を入力し登録ボタンをクリックします。
実績照会に表示されました。
グラフについて
粗利グラフでは、受注金額、予測コスト、実績コストが棒グラフで表示されます。コストのグラフは、購入品・材料・外注・作業コストで色分けされます。
コストグラフは、円グラフで作業コスト・購入品費・材料費・外注費が表示されます。それぞれのコストが全体のどの程度占めるかを表しています。